「世界遺産検定はどんなメリットがあるのだろう?」
結論から書くと、公的な資格に比べるとメリットは少なめ。TOEICやそのほかの旅行系の資格の方が評価されやすいでしょう。
それでも、多くの人が受験するほど、世界遺産検定にも多くのメリットがあります。
世界遺産検定の受験を検討している人や、受験したけどどのように活かせるのかを知りたい人に向けて、世界遺産検定のメリットを5つにまとめました。
具体的に、どのような活用方法があるのかも解説しているので、ぜひ最後までご覧になってみてくださいね。
世界遺産検定5つのメリット

さっそく、世界遺産を取得するメリットを解説します。
- 就職に有利になる
- 進学で有利になる
- 認定者特典がある
- 他の資格取得に活かせる
- 教養が身につく
就職で有利になる
世界遺産検定は、公的な資格ではないため、就職活動に活用できる機会が限られます。
とはいえ、大手の旅行会社のエントリーシートでは「世界遺産検定」の欄が設けられていることも。
世界遺産検定の公式サイトに記載されている、世界遺産検定を社内推奨資格として採用している企業は以下の4社です。
- JTBグループ
- KNT-CTホールディングスグループ
- 阪急交通社
- 日本旅行
また、上記の企業以外でも「なぜ世界遺産検定を受けたのか」「どのように活用していきたいのか」といったことを、旅行などと結びつけることで自己PRにも活用できます。
国家資格やTOEICのような効果はないにせよ、旅行業界への就職を目指しているなら、取得をしておいて損はありません。
就職活動で活用するなら、2級以上を取得しておくのがおすすめです。
進学で有利になる
大学のAOや推薦入試での優遇措置としても、世界遺産検定が指定されているケースがあります。
基本的には、自己アピールのひとつとして参考にしてもらえる程度ですが、大学によっては合否判定に影響することも。
世界遺産検定の公式サイトでは「全国240以上の大学・短大の入試で優遇措置が受けられる」と記載されています。
世界遺産検定事務局が「世界遺産検定の入試優遇措置のある大学・短期大学一覧」をまとめているので、進学を控えている人は一度ご覧になってみてはいかがでしょうか?
認定者特典がある
世界遺産検定に合格すると「認定証」がもらえます。
この認定証を提示することで、対象施設の割引や記念品のプレゼントといった特典が受けられることも、世界遺産検定を取得するメリットです。
| 平等院鳳凰堂(京都府) | 記念品の贈呈 |
| 高山寺(京都府) | 記念品の贈呈 |
| 三内丸山遺跡(青森県) | オリジナルポストカードの贈呈 |
| 富岡製糸場(群馬県) | ブランドブックの贈呈 |
| 彦根城(滋賀県) | 彦根城御城印の贈呈 |
| 山梨県立富士山世界遺産センター(山梨県) | オリジナルポストカードの贈呈 |
| 毎日エデュケーション | 中国・台湾短期留学プログラム 「社会人集中講座」の旅行代金が3,000円割引(GWや年末年始が対象) |
特典は最近よく追加されるので、今後の追加も楽しみです!

人的には平等院鳳凰堂でもらえる記念品が気になるのではやく行きたい、、!
他の資格取得に活かせる
世界遺産検定を勉強すると、国内外の観光・地理・歴史などに詳しくなります。
そのため、旅行業務主任者や海外旅行地理検定といった資格の勉強をするときに役立つことも。
旅行関係の仕事に就きたい人やすでに就いている人にとっては、仕事にも活かせるのが世界遺産検定です。
教養が身につく
個人的に、世界遺産検定を取得する最大のメリットは「教養が身につく」ことだと思っています。
世界遺産検定は、単に各世界遺産がどのような価値があるのかを学ぶだけではありません。
各国の文化や国同士のつながり、現在抱えている問題など、世界遺産に関わるさまざまなことを学べます。
また、旅行好きな人にとっては、勉強しながら行きたい場所が増えていくことも世界遺産検定の楽しみ方のひとつ。
僕は、テキストを読みながら、行きたいなと思った場所にGoogleマップで印をつけています。


緑の印が行きたい場所です。増えすぎて、全部行くのに時間とお金が足りない、、
「自然が好きだったけど文化も面白いかも」「歴史は苦手だったけど興味が出てきた」なんて可能性もあるので、ぜひ世界遺産検定で興味の幅を広げていってくださいね。
世界遺産検定3つのデメリット

資格を取得することにデメリットは特にありませんが、あえて考えてみるとデメリットになり得ることが3つあります。
- 費用が高い
- 就職や進学の決め手にはならない
- 興味のない分野も出題される
1.費用が高い
世界遺産検定を取得するのに必須な費用が受験費用。
さらに、学習するためのテキストや過去問題集にも費用がかかります。
2023年時点での受験費用は以下の表をご覧ください。
| 級 | 公開会場試験の受験料 | CBT試験の受験料 |
| マイスター | 20,400円 | – |
| 1級 | 10,900円 | 11,800円 |
| 1級リスタ | 5,000円 | 5,700円 |
| 準1級 | 7,600 | 未定 |
| 2級 | 6,500円 | 7,300円 |
| 3級 | 5,400円 | 6,200円 |
| 4級 | 3,800円 | 4,600円 |
| 2級・3級併願 | 11,000円 | – |
| 3級・4級併願 | 8,800円 | – |
1級になると受験料が1万円近くになるため、決して安いとはいえません。

僕が受験した2022年に比べると、全体的に1,000円前後高くなっており、今後も値上げされる可能性も……
さらに、テキストは4級なら1,100円ですが、1級は7,000円以上です。
| 4級テキスト | 1,210円 |
| 3級テキスト | 1,760円 |
| 2級テキスト | 2,420円 |
| 1級テキスト (世界遺産大辞典) | 上巻,下巻各3,750円(合計7,500円) |
| 過去問題集3・4級 | 1,485円 |
| 過去問題集1・2級 | 1,760円 |
受験したものの不合格になると受験費用がかさんでしまうため、まずはテキストと過去問を購入して勉強してから、試験の申し込みをするのがおすすめです。
2.就職や進学の決め手にはならない
就職や進学のアピールになる世界遺産検定ですが、国家資格やTOEICに比べると評価は低いことがほとんど。
人によっては「時間をかけて勉強するならもっと役立つ資格を取得した方がいい」と思うこともあるでしょう。
世界遺産検定は、あくまでも趣味の延長戦のような形で勉強するのがおすすめです。

僕は、世界遺産についてもっと知りたいということが勉強のきっかけで、どうせなら資格も取ろうかなという感じで試験を受けました。
世界遺産検定を受けるかどうかの基準は「世界遺産について知りたいかどうか」だと思います。
もし、就職に役立てたいという人は活用しやすい資格にチャレンジしてみることもひとつの手段。
例えば、旅行業界で唯一の国家資格である「旅行業務取扱管理者」なら、就職に有利になるだけでなく、就職後のキャリアアップや独立にも役立ちますよ。
3.興味のない分野も出題される
趣味の延長として受ける場合でも、世界遺産は幅広いので興味が湧かないものも多いでしょう。
僕は、世界史や旅行が好きという理由で世界遺産検定の勉強を始めたものの、
- 工業系の遺産
- 岩絵や化石関連の遺産
- ブドウ畑などの遺産
といった遺産に関心がわかず、知識がなかなか定着しないという問題が、、。
特に、日本史が好きという場合は、世界遺産検定よりも日本史に特化した「大人の学び直し日本史講座」「戦国時代史の謎講座」といった講座を受けた方が楽しめると思います。
>>>ユーキャンで「日本史講座」や「戦国時代史の謎講座」を見てみる
世界遺産検定の難易度を解説
世界遺産検定は、1〜4級とマイスターに分かれており、それぞれ出題範囲が異なります。
| 階級 | 難易度 | 受験資格 | 合格率の目安 | 出題範囲 |
| マイスター | 激ムズ | 1級取得 | 45%前後 | 全遺産(論述) |
| 1級 | とても難しい | 2級取得 | 20%前後 | 全遺産(マークシート) |
| 準1級 | 難しい | 2級取得 | – | 日本の遺産+世界の遺産700件 |
| 2級 | なんとかなる | – | 50%前後 | 日本の遺産+世界の遺産300件 |
| 3級 | 普通 | – | 75%前後 | 日本の遺産+世界の遺産100件 |
| 4級 | 簡単 | – | 80〜90% | 日本の遺産+世界の遺産32件 |
マイスターは1級取得、1級と準1級は2級取得が受験資格のため、まずは2〜4級のいずれかを受験することになります。
2〜4級のどの級を受講するかは、
- 公式サイトの例題を見てみてる
- 過去問を解いてみる
といった方法で決めるのがおすすめ。

僕は、3・4級の過去問を購入し解いてみて、「意外と簡単かも」と思ったので2級から受けました。
2〜4級の内容については、別の記事でまとめているので、合わせてご覧になってみてください。
世界遺産検定の勉強方法を大公開

2〜4級の最も効率のいい勉強方法は「テキストを読む」「過去問を解く」を繰り返すことです。
2〜4級はテキストの赤字と太字を中心に出題されるため、テキストを読み込めば読み込むほど合格する確率が高くなります。
また、過去問で出題された問題が再び出題される傾向が高いため、過去問を何度も解くのもおすすめ。
僕が2級を受験して一発で合格したときは、過去問題集を2冊買いました。
2〜4級の過去問は、1冊に4回分の試験が掲載されているので、2冊買えば8回分の過去問題にチャレンジできます。
8回分あれば「この問題よく出るな」という傾向がわかるので、その問題は必ず押さえておきましょう。
詳しい勉強方法は別記事でまとめています。
2級の勉強方法として紹介していますが、3級と4級の勉強方法としても参考になるので、ぜひチェックしてみてください!
まとめ

世界遺産検定の最大のメリットは、受験・就活・旅行に役立てられることです。
また、自分の興味や関心の幅を広げられることも魅力。
僕は、世界遺産検定の勉強をして「イスラム文化」や「マヤ文明」が好きなことを改めて感じた上に「日本の建築様式」や「古代ギリシャの文化」についてもっと知りたいと思うようになりました。
世界史が好きで日本史はあまり関心がなかったので、日本の遺産にハマったのは自分でも意外です!
勉強して見ることで新たな発見や自分が好きなことの再確認ができます。
思っている以上に世界遺産はさまざまなことを学べるので、まずはテキストを読み始めてはいかがでしょうか?
2022年2月時点での最新版のテキストはこちらです。
「飛行機やホテルを楽して安く予約できないかな?」
そんな方におすすめなのが、スマホアプリの「エアトリ」です。
航空券を検索すると、LCCを含む航空会社各社の料金が一覧で表示され、最安料金が一目でわかります。
航空券とホテルをセットで予約すると、ホテルが驚くほど割引されることも。
アプリのダウンロードや検索は無料なので、ぜひ一度お試しください!













